#30 障害年金と生活費のリアル。将来のお金の不安を少し軽くする「家計管理」の小さなステップ

医療のヒント

「障害年金だけで生活していけるのだろうか…」

「働きたいけれど、体調が安定しない」

「将来のお金のことを考えると、不安で眠れなくなる」

精神疾患を抱えている方や、長く体調の波と付き合っている方の中には、お金の不安を強く感じている人が少なくありません。

特に、

  • 働くことが難しい
  • 収入が安定しない
  • 治療が長く続く

といった状況では、「これからどう生活していけばいいのだろう」と深く悩むこともありますよね。

ですが、ここでまずお伝えしたいことがあります。 👉 障害年金は「あなたの生活を支えるための正当な制度」です。

無理をして働きすぎたり、お金の不安を一人で抱え込んだりする必要はありません。 この記事では、精神科病院のPSWの視点から、

✔ 障害年金と生活費の考え方 ✔ 無理のない家計管理 ✔ 将来の不安を軽くする小さな工夫

をやさしく整理していきます。


① 障害年金は「生活を支える収入」

障害年金は、病気や障害で生活や仕事に影響がある人を支える公的な制度です。精神疾患でも対象になる場合があります。

【年金額の目安(障害基礎年金2級の場合)】 👉 年間 約81万円(※年度によって少し変動します) 月にすると 👉 約6.8万円 になります。

これだけで完全に自立して生活するのは、正直なところ簡単ではありません。 ただし、

  • 家族と同居している
  • グループホームなどの家賃補助を活用する
  • 他の福祉制度と組み合わせる

などによって、生活の形は大きく変わります。 大切なのは、誰かと比べるのではなく 👉 「今の自分の状況に合った生活の形」を考えること です。


② 生活費はどれくらいかかる?(一人暮らしの目安)

一人暮らしの場合、生活費は地域や状況によって変わりますが、地方都市での目安としては以下のようになります。

  • 家賃 👉 3〜5万円
  • 食費 👉 2〜3万円
  • 光熱費 👉 1万円前後
  • 通信費 👉 5,000円前後
  • 日用品・その他 👉 1〜2万円

合計 👉 月8〜12万円程度 になるケースが多いです。

もちろん、これはあくまで目安です。自炊が得意か、どんな地域に住むかによっても大きく変わります。


③ 生活費を支える「他の制度」もあります

「年金の6.8万円じゃ、生活費に足りない…」と思った方もいるかもしれません。 障害年金だけで生活が難しい場合、負担を減らす(または収入を補う)制度がいくつもあります。

✔ 自立支援医療

精神科の通院医療費が 「1割負担」 になり、さらに収入に応じて「ひと月の支払い上限額」が設定される制度です。医療費の負担が劇的に軽くなります。

✔ 障害者手帳

手帳を持つことで、

  • 携帯電話料金の割引
  • バスや電車など交通費の割引
  • 税金の軽減、公共料金の割引 などが受けられ、毎月の固定費を下げることができます。

✔ 生活保護(年金との併用も可能)

「障害年金をもらったら、生活保護は受けられない」というのは誤解です。 障害年金だけでは国が定める「最低生活費」に届かない場合、その足りない差額分を生活保護で補う(併給する)ことが可能です。最後の命綱として、この仕組みがあることだけは覚えておいてください。


④ 家計管理は「完璧じゃなくて大丈夫」

家計管理と聞くと、「1円単位できちんと家計簿をつけないと…」とプレッシャーを感じる方もいるかもしれません。

でも、 👉 完璧である必要はまったくありません。

例えば、

  • 毎月の「固定費(家賃やスマホ代)」だけは把握する
  • 使っていないサブスクを一つ解約する
  • スマホの無料家計簿アプリを入れてみる(レシートを撮るだけ)

など、小さな工夫だけで十分です。 「今月はだいたいこれくらい使ったな」と “ざっくり把握する” だけでも、得体の知れない不安は減り、生活の見通しが立ちやすくなります。


⑤ 将来のお金の不安を軽くするために

お金の不安は、考え始めると「老後はどうしよう」「親がいなくなったら…」と終わりが見えなくなることがあります。

ですが、ここで一番大事な視点があります。 👉 「今できること」から考える、ということです。

  • 通信費を見直してみる
  • 自立支援医療の申請ができているか確認する
  • 相談できる相手(窓口)を見つけておく

こうした「今日できる小さなステップ」を踏むだけでも、心の中の安心感は確実にかわってきます。


⑥ お金のことも相談して大丈夫!

医療や福祉の現場では、

  • 病院の相談員(PSW)
  • 市役所の福祉窓口
  • 相談支援専門員

などが、生活やお金の相談にも対応しています。 👉 「医療機関でお金の相談をしてはいけない」なんてことはありません。

むしろ、「お金の不安があって眠れない」という生活の悩みは、治療においても非常に重要なサインです。制度の利用や支援によって生活が安定し、結果的に体調が良くなるケースは本当にたくさんあります。

一人で悩まず、どんどん相談してくださいね。


🌈 まとめ

働くことが難しいとき、「この先、生活していけるのだろうか」と不安になるのは、とても自然なことです。

ですが、

  • 障害年金
  • 医療費の軽減制度(自立支援医療など)
  • 生活を支える制度(手帳の割引や生活保護など)

日本には、あなたの生活を支える仕組みがちゃんと用意されています。

まずは、 👉 今の生活(支出)をざっくり整理する 👉 使える制度を知る・相談する

それだけでも、将来の不安は少し軽くなるはずです。 焦らなくて大丈夫です。あなたのペースで、少しずつ、安心できる生活の形を整えていきましょう。

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