#12 「休職中、何をして過ごせばいい?」
~復職を見据えた過ごし方と“焦らない”ための心構え~

医療のヒント

「休職しているのに、何もできていない気がする」
「周りは働いているのに、自分だけ止まっているようで苦しい」
「このまま本当に復職できるんだろうか…」

休職中の方から、
精神科PSWとして最もよく聞く悩みのひとつです。

まず、いちばん大切なことをお伝えします。

👉 休職は“サボり”ではありません。
👉 回復のために必要な“治療の時間”です。

この記事では、
休職中に「何をすればいいの?」と不安になっている方へ、
復職を見据えた過ごし方の考え方
焦らず自分を整えるための心構えを、やさしく整理します。


① 休職中に感じる「罪悪感」は、とても自然なもの

休職中、多くの人がこんな気持ちを抱えます。

  • 会社に迷惑をかけている気がする
  • 何も生み出していない自分が情けない
  • 休んでいるのに、休まっていない

でもこれは、
責任感が強く、真面目に働いてきた人ほど感じやすい反応です。

罪悪感がある=怠けている、ではありません。
👉 それだけ仕事に本気で向き合ってきた証拠です。

まずは、
「こんな気持ちになるのも無理はない」
と、自分に言ってあげてください。


② 休職中の目的は「元に戻る」ではなく「整える」

休職中にやりがちな考え方が、
「早く元の自分に戻らなきゃ」という焦りです。

でも実は、
元のペースに戻そうとするほど、回復は遠回りになりやすいのです。

休職期間の目的は——

  • 能力を取り戻すこと
    ではなく
  • 心と体の土台を整え直すこと

ここを間違えないことが、復職への近道になります。


③ 復職を見据えた「3段階の過ごし方」

休職中の過ごし方は、
段階ごとに役割が変わると考えると分かりやすくなります。


🌱【第1段階】とにかく休む時期(回復期)

この時期は、
「何もしない」ことが一番の仕事です。

  • 眠る
  • 食べる
  • 体を横にする
  • 予定を入れない

👉 「休むこと」に罪悪感を持たなくてOK。
👉 この時期を飛ばすと、再休職のリスクが高まります。


🌿【第2段階】生活リズムを整える時期(準備期)

少し余裕が出てきたら、
生活の“型”を作ることを意識します。

  • 毎日同じ時間に起きる
  • 朝日を浴びる
  • 軽い散歩
  • 簡単な家事
  • 日記や記録を少し

👉 ポイントは「頑張らない量」。
👉 疲れ切らないところで止めるのがコツです。


🌳【第3段階】復職リハビリの時期(調整期)

主治医と相談しながら、
復職に向けたリハビリを始めます。

  • 図書館やカフェで過ごす
  • 30分〜1時間の集中作業
  • 簡単な読書
  • リワークプログラム
  • 通勤時間帯に外出してみる

👉 「働く練習」は、
👉 体調が安定してからで大丈夫です。


④ 休職中に「やらなくていいこと」

焦りが強い時ほど、
やらなくていいことまで背負ってしまいます。

❌ 比較する

  • SNSで他人の活躍を見る
  • 同期や同僚と自分を比べる

👉 回復のペースは、人それぞれです。


❌ 将来を一気に決めようとする

  • 復職できるか
  • 配置はどうなるか
  • 仕事を続けられるか

👉 これらは 今決めなくていい問題 です。


❌ 「ちゃんと過ごそう」としすぎる

  • 毎日有意義に
  • 何か成果を
  • 成長しなきゃ

👉 休職中に“成果”は不要です。


⑤ 焦りを感じたときの心構え

休職中、どうしても不安になる日はあります。
そんな時に思い出してほしい考え方です。

  • 休んでいる今も、回復は進んでいる
  • 立ち止まる時間が、次を支えてくれる
  • 焦りは「良くなりたい」という気持ちの裏返し

👉 焦っている自分を、責めなくて大丈夫。

PSWとして多くの復職支援に関わってきましたが、
しっかり休んだ人ほど、安定して復職できる
という共通点があります。


🌈 まとめ

休職中の過ごし方に、
「正解のスケジュール」や「理想の一日」 はありません。

大切なのは——

  • 今の自分に合ったペース
  • 休むことを許すこと
  • 焦らず段階を踏むこと

あなたは今、
次に進むための大切な準備期間を過ごしています。

どうか、
「何もしていない自分」ではなく、
「回復に向き合っている自分」を
少しだけ認めてあげてくださいね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました