「気づいたら今日も飲み忘れていた」
「飲まなきゃいけないのは分かっているのに、続かない」
「家族として声をかけたいけど、責めているみたいでつらい…」
精神科の現場では、
服薬の飲み忘れは“とてもよくある悩み”です。
まず大切なことを、はっきりお伝えします。
👉 飲み忘れてしまうのは、意志が弱いからではありません。
👉 多くの場合、仕組みが合っていないだけです。
この記事では、
PSWの私が実際に勧めている
服薬管理をラクにする“小さな工夫”を、
本人・家族のどちらの立場でも活用できる形で紹介します。
① なぜ精神科の薬は「飲み忘れやすい」のか?
まず前提として、
精神科の薬は 飲み忘れやすい条件がそろっています。
- 毎日同じ時間に飲むのが難しい
- 症状そのもの(抑うつ・不安・集中力低下)が影響する
- 効果を実感しにくい時期がある
- 副作用への不安がある
- 「調子がいい日は飲まなくていい気がする」
👉 これは 性格の問題ではなく、病気の特性 です。
だからこそ、
「気合」や「根性」で続けようとすると、
かえって自己嫌悪が強くなってしまいます。
② 大事なのは「忘れない」より「思い出せる仕組み」
PSWとしてよく伝えるのは、
「忘れない努力」より
「忘れても思い出せる工夫」
という考え方です。
完璧を目指さなくて大丈夫。
思い出せる確率を少し上げるだけで、服薬は続きやすくなります。
③ 今日からできる!服薬管理の“小さな工夫”7選
✔ ① 生活動作と“セット”にする
- 歯みがきの後
- 朝食の前/後
- 寝る前にスマホを置く場所
👉 新しい習慣を作らないのがコツです。
✔ ② 薬の置き場所を「あえて目につく所」に
- テーブル
- 洗面所
- 冷蔵庫の前
- テレビの横
※「しまうほど忘れる」は、よくあります。
✔ ③ 1包化・曜日ケースを使う
- 薬局での 一包化
- 曜日ごとのピルケース
- お薬カレンダーを薬局に相談するのも方法のひとつ💡
👉 「飲んだか分からない問題」を防げます。
✔ ④ スマホの力を借りる
- アラーム
- リマインダー
- 服薬管理アプリ
👉 “自分を責める役”をスマホに任せるのがおすすめ。
✔ ⑤ 家族は「確認」ではなく「共有」
×「飲んだ?」
○「一緒にタイミング作ろうか」
👉 責めない声かけが、継続のカギになります。
✔ ⑥ 「飲めなかった日」を記録しない
意外かもしれませんが、
飲めなかった日の記録がプレッシャーになる人も多いです。
👉 記録するなら
👉 「飲めた日」だけでOK
✔ ⑦ どうしても難しい時は、医師に相談
- 回数を減らせないか
- 時間をずらせないか
- 別の剤形はないか
👉 相談すること自体が、治療の一部です。
④ 家族ができるサポートのコツ(重要)
家族の関わり方ひとつで、
服薬は 続きやすくも、やめやすくも なります。
避けたい関わり
- 「また忘れたの?」
- 「だから良くならないんだよ」
- 監視・チェック役になること
おすすめの関わり
- 「一緒に工夫考えてみよう」
- 「飲めない日もあるよね」
- 仕組みづくりを一緒にする
👉 敵ではなく、チームになるイメージです。
⑤ それでも飲めない日は、責めなくていい
精神科の薬は、
「飲めなかった=失敗」ではありません。
- 忘れた
- 体調が悪かった
- 気力がなかった
それも含めて、今の状態です。
大切なのは、
👉 「やめ続けないこと」
👉 「戻ってこられる余地を残すこと」
1日抜けたからといって、
すべてが台無しになるわけではありません。
🌈 まとめ
服薬が続かないとき、
多くの人が「自分がダメだから」と思ってしまいます。
でも本当は——
やり方が合っていないだけ。
- 忘れない工夫
- 責めない工夫
- 頼る工夫
この “小さな工夫”の積み重ねが、
治療を続ける力になります。
どうか、
自分を責める前に、仕組みを変える
その選択をしてみてください。
あなたは、もう十分頑張っていますよ。



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