#11 「薬を飲み忘れてしまう…」を解決!
~PSWが勧める服薬管理の“小さな工夫”~

医療のヒント

「気づいたら今日も飲み忘れていた」
「飲まなきゃいけないのは分かっているのに、続かない」
「家族として声をかけたいけど、責めているみたいでつらい…」

精神科の現場では、
服薬の飲み忘れは“とてもよくある悩み”です。

まず大切なことを、はっきりお伝えします。

👉 飲み忘れてしまうのは、意志が弱いからではありません。
👉 多くの場合、仕組みが合っていないだけです。

この記事では、
PSWの私が実際に勧めている
服薬管理をラクにする“小さな工夫”を、
本人・家族のどちらの立場でも活用できる形で紹介します。


① なぜ精神科の薬は「飲み忘れやすい」のか?

まず前提として、
精神科の薬は 飲み忘れやすい条件がそろっています

  • 毎日同じ時間に飲むのが難しい
  • 症状そのもの(抑うつ・不安・集中力低下)が影響する
  • 効果を実感しにくい時期がある
  • 副作用への不安がある
  • 「調子がいい日は飲まなくていい気がする」

👉 これは 性格の問題ではなく、病気の特性 です。

だからこそ、
「気合」や「根性」で続けようとすると、
かえって自己嫌悪が強くなってしまいます。


② 大事なのは「忘れない」より「思い出せる仕組み」

PSWとしてよく伝えるのは、

「忘れない努力」より
「忘れても思い出せる工夫」

という考え方です。

完璧を目指さなくて大丈夫。
思い出せる確率を少し上げるだけで、服薬は続きやすくなります。


③ 今日からできる!服薬管理の“小さな工夫”7選

✔ ① 生活動作と“セット”にする

  • 歯みがきの後
  • 朝食の前/後
  • 寝る前にスマホを置く場所

👉 新しい習慣を作らないのがコツです。


✔ ② 薬の置き場所を「あえて目につく所」に

  • テーブル
  • 洗面所
  • 冷蔵庫の前
  • テレビの横

※「しまうほど忘れる」は、よくあります。


✔ ③ 1包化・曜日ケースを使う

  • 薬局での 一包化
  • 曜日ごとのピルケース
  • お薬カレンダーを薬局に相談するのも方法のひとつ💡

👉 「飲んだか分からない問題」を防げます。


✔ ④ スマホの力を借りる

  • アラーム
  • リマインダー
  • 服薬管理アプリ

👉 “自分を責める役”をスマホに任せるのがおすすめ。


✔ ⑤ 家族は「確認」ではなく「共有」

×「飲んだ?」
○「一緒にタイミング作ろうか」

👉 責めない声かけが、継続のカギになります。


✔ ⑥ 「飲めなかった日」を記録しない

意外かもしれませんが、
飲めなかった日の記録がプレッシャーになる人も多いです。

👉 記録するなら
👉 「飲めた日」だけでOK


✔ ⑦ どうしても難しい時は、医師に相談

  • 回数を減らせないか
  • 時間をずらせないか
  • 別の剤形はないか

👉 相談すること自体が、治療の一部です。


④ 家族ができるサポートのコツ(重要)

家族の関わり方ひとつで、
服薬は 続きやすくも、やめやすくも なります。

避けたい関わり

  • 「また忘れたの?」
  • 「だから良くならないんだよ」
  • 監視・チェック役になること

おすすめの関わり

  • 「一緒に工夫考えてみよう」
  • 「飲めない日もあるよね」
  • 仕組みづくりを一緒にする

👉 敵ではなく、チームになるイメージです。


⑤ それでも飲めない日は、責めなくていい

精神科の薬は、
「飲めなかった=失敗」ではありません。

  • 忘れた
  • 体調が悪かった
  • 気力がなかった

それも含めて、今の状態です。

大切なのは、
👉 「やめ続けないこと」
👉 「戻ってこられる余地を残すこと」

1日抜けたからといって、
すべてが台無しになるわけではありません。


🌈 まとめ

服薬が続かないとき、
多くの人が「自分がダメだから」と思ってしまいます。

でも本当は——
やり方が合っていないだけ。

  • 忘れない工夫
  • 責めない工夫
  • 頼る工夫

この “小さな工夫”の積み重ねが、
治療を続ける力になります。

どうか、
自分を責める前に、仕組みを変える
その選択をしてみてください。

あなたは、もう十分頑張っていますよ。

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