#27 「お風呂に入れない」「部屋が荒れる」…
~自分を責める前に知ってほしい“生活のしづらさ”への支援(居宅介護)~

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「何日もお風呂に入れない」

「部屋が散らかっているのに動けない」

「洗濯もご飯もできない」

そして最後に、こう思ってしまう。 「私は怠けているのかな…」

でも、PSWとして最初にはっきりお伝えします。 👉 それは怠けではありません。 👉 それは病気の“症状”です。

うつや不安障害、統合失調症、発達特性などがあると、“生活の当たり前”をこなすことが、とてつもなく重労働になります。

この記事では、

  • なぜ生活が回らなくなるのか
  • 自分を責めなくていい理由
  • 居宅介護(ヘルパー)という支援
  • どんなことを頼めるのか、お金や利用の流れ

を、安心感を大切にしながら解説します。


① 「できない」は意志の問題ではない

うつ状態やエネルギーが枯渇した状態になると、

  • 決断力が落ちる(何から手をつければいいか分からない)
  • 体が鉛のように重くなる
  • 先延ばしが止まらない
  • 何もかもが面倒になる

これは“やる気不足”や“性格”ではなく、 👉 脳のエネルギー低下によるSOSです。

お風呂に入れないのも、掃除ができないのも、 「やらない」のではなく「できない」状態 なのです。 ここを間違えると、自分をどんどん追い込んでしまいます。


② 生活が崩れると、さらに悪化しやすい

生活が乱れると、次のような悪循環に陥ります。

  1. 部屋が荒れる・お風呂に入れない
  2. 睡眠や食事が不規則になる・服薬が抜ける
  3. 「こんなこともできない自分はダメだ」と自己肯定感が下がる
  4. さらに動けなくなる

だからこそ、 👉 生活を“人の手で支えてもらう”ことは、甘えではなく「治療の一部」です。


③ 居宅介護(ヘルパー)ってどんな支援?

「居宅介護」は、障害福祉サービスのひとつです。 簡単に言うと、 👉 自宅にヘルパーさんが来て、生活を直接手伝ってくれる支援 です。

※前回紹介した「訪問看護」が体調や服薬のチェック(医療)だとすれば、「居宅介護」は実際の掃除や調理などを手伝ってくれる(生活)サービスです。


④ どんなことをお願いできるの?

例としては、大きく分けて3つあります。

🟢 身体介護

  • 入浴の声かけや見守り(お風呂に入るきっかけ作り)
  • 着替えのサポート
  • 食事の介助

🟢 家事援助

  • 掃除、ゴミ捨て
  • 洗濯
  • 調理、食材の買い物

🟢 「一緒に」行うサポート(精神科特有!)

実はこれがすごく重要です。

  • 一緒に片付ける
  • 一緒に料理をする
  • 買い物に同行してもらう

一人では動けなくても、「ヘルパーさんが来てくれるから、一緒に立ち上がって動ける」 という方はとても多いです。 👉 「全部やってもらう」だけでなく、「一緒に回す(生活のリハビリ)」 という使い方ができます。


⑤ 「ヘルパーは重い人が使うもの」ではない

これもよくある誤解です。 「寝たきりの人だけ」「介護が必要な高齢者だけ」のものではありません。精神疾患の方も、もちろん利用できます。

そして大事なのは、 👉 生活が完全に破綻してからではなく、破綻する前に使う方が回復が早い ということです。「ゴミ屋敷になってから」ではなく、「ゴミ捨てがしんどくなってきた」段階で頼っていいんです。


⑥ 「怠けじゃないの?」と迷う人へ

ここが、この記事で一番伝えたい部分です。

あなたが本当に心の底から怠けているなら、 こんなに自分を責めません。こんなに苦しみません。

「やらなきゃいけないのに…」という罪悪感がある時点で、あなたは決して怠けていません。一生懸命生きようともがいている証拠です。

ヘルパーを使うことは、 👉 甘えではなく、あなたがあなたらしく生きるための「回復への戦略」です。


⑦ お金はどれくらいかかる?

居宅介護などの障害福祉サービスは、原則1割負担ですが、ここも安心してください。

  • 収入によってひと月の「支払い上限額」が決まっています。
  • 生活保護や、市民税非課税世帯(障害年金のみの収入など)なら、自己負担は「0円」です。

多くの方は、 👉 月0円〜数千円程度 で利用しています(※お住まいの市町村により軽減制度があります)。


⑧ 利用までの流れ

福祉サービスなので、役所での手続きが必要です。

  1. 主治医やPSWに「ヘルパーを使ってみたい」と相談する
  2. 相談支援専門員(計画を立ててくれる人)につながる
  3. サービス等利用計画を作る
  4. お住まいの市役所・町役場で「受給者証」の申請をする
  5. ヘルパー事業所を選んで契約する
  6. 利用スタート!

👉 いきなり知らない人がドカドカ入ってくることはありません。 まずは面談をして、「何を手伝ってほしいか」「どんな人が来るか」をすり合わせてから始まります。


🌈 まとめ

「お風呂に入れない」 「部屋が荒れる」

それは、あなたの人格や性格の問題ではありません。 生活がしづらいときは、 👉 人の手を借りて、支えてもらっていいんです。

居宅介護(ヘルパー)は、“怠けの証拠”ではなく、“回復への道具”です。 どうか一人で抱え込まず、まずは病院のPSWや相談窓口で「生活が回らなくてつらい」と伝えてみてくださいね。

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