「親元を出たい。でも一人暮らしはまだ自信がない」 「体調に波があるし、生活が崩れそう」 「グループホームって共同生活でしょ? 人間関係が怖い…」 「そもそも、お金はいくらかかるの?」
こうした悩みは、決して珍しくありません。 精神疾患がある人にとって、実家を出ることは
- 自立したい気持ち
- 家族関係の負担(距離)を減らしたい
- 生活リズムを立て直したい
という、とても自然で前向きな希望です。
この記事では、精神科のグループホーム(障害者グループホーム)の実際の暮らし、よくある不安、入居までの流れ、そして生活費の目安(現実的なシミュレーション)を、安心感を大切にしながらまとめます。

① 精神科グループホームとは?(ざっくり)
精神科グループホームは、障害福祉サービスの一つで、正式には「共同生活援助(グループホーム)」と呼ばれます。
イメージとしては 👉 「一人暮らしの練習ができる家」 👉 「困った時に、すぐそばに支援がある住まい」 です。
完全な病院でもなく、管理された施設でもなく、あくまで “地域の暮らしの場所(アパートや一軒家)” です。
② 実際の生活はどんな感じ?(タイプ別)
グループホームには種類がありますが、精神疾患の方が利用する場合、よくある形は次の2つです。
● ① 共同型(シェアハウスに近い)
- 一軒家などを借り上げ、2〜7人程度で生活
- トイレ・お風呂・キッチン・リビングは共有
- 自分の部屋(個室)には鍵がある
- 夜間もスタッフがいることが多い
● ② サテライト型(ほぼ一人暮らし)
- グループホーム本体の近くにあるアパート等で暮らす
- お風呂もトイレも自分専用
- 必要な時だけスタッフが巡回に来る
- 「共同生活が苦手だけど、完全な一人暮らしは不安」な人向け
👉 最近はこのタイプも増えており、「一人暮らしへの最終ステップ」として人気です。
③ よくある不安①:共同生活がしんどそう…
これは一番多い不安です。 「入居者同士で仲良くしなきゃいけないの?」 「トラブルになったらどうしよう」
結論から言うと、 👉 「無理に仲良くする必要はありません」。
グループホームは「友達を作る場所」ではなく「生活する場所」です。 「挨拶だけして、あとは自室で過ごす」という距離感の人もたくさんいます。
もし合わない人がいたり、音が気になったりする場合は、
- 「我慢」ではなく「調整(部屋の移動やホームの変更)」 が基本です。スタッフ(世話人)に相談すれば、調整に入ってくれます。
④ よくある不安②:ルールが厳しい?
最低限のルールはありますが、“刑務所のように管理される”わけではありません。
- 門限: ある所もありますが、「遅くなるなら連絡してね」程度の所も多いです。
- 服薬・金銭: 「飲み忘れがないか確認」「使いすぎないよう相談」など、管理というよりサポートです。
👉 「あなたの生活を守るためのセーフティネット」 と思ってください。
⑤ よくある不安③:どこまで助けてもらえるの?
ここが大事です。 グループホームは「何でもやってくれるホテル」ではなく、 「困った時に手伝ってくれる住まい」 です。
支援内容の例
- 服薬の声かけ、セットの確認
- 「眠れない」「不安だ」という時の相談
- 食事の提供(朝・夕食が出るホームが多いです)
- 体調悪化時の病院との連携
👉 「全部一人で背負わなくていい」 という安心感が、症状の安定につながります。
⑥ 入居までの流れ(ざっくり)
- 主治医やPSW、相談支援専門員に「興味がある」と相談
- 見学に行く(雰囲気を見る)
- 体験利用をする(ここが重要!)
- 「ここなら住めそう」と思ったら契約・申請
- 入居スタート
👉 いきなり契約ではなく、「数日間のお泊まり体験」ができるのが最大の安心ポイントです。
⑦ いちばん気になる「お金の話」
ここからが本題です。 「障害年金だけで足りるの?」「親に頼れないんだけど…」
グループホームの費用は、主に以下の要素で構成されます。
- 家賃(※国や自治体から補助が出る場合が多いです)
- 食費・光熱費・日用品費
- 障害福祉サービス利用料
【⚠️超重要ポイント】 障害福祉サービス利用料は、原則1割負担ですが、 「生活保護」や「市民税非課税世帯(障害年金のみの収入など)」の場合、負担上限額は「0円」になることがほとんどです。 つまり、実質かかるのは「家賃・食費・光熱費」の実費分だけ、というケースが多いのです。
⑧ 生活費の目安(現実的なシミュレーション)
※地域やホームによって差があります。あくまで目安として見てください。 (※サービス利用料が0円の場合の試算です)
🟦 パターンA:家賃が安めのホーム(共同型など)
- 家賃:25,000円(※ここから補助が出ることも)
- 食費:28,000円(朝夕提供あり)
- 光熱費:10,000円
- 日用品・雑費:5,000円
- ✅ 合計:約68,000円/月
🟩 パターンB:設備が充実したホーム(新築など)
- 家賃:45,000円
- 食費:35,000円
- 光熱費:12,000円
- 日用品・雑費:5,000円
- ✅ 合計:約97,000円/月
🟨 パターンC:サテライト型(ほぼ一人暮らし)
- 家賃:50,000円(アパート家賃相当)
- 食費:25,000円(自炊・弁当)
- 光熱費:10,000円
- 日用品・雑費:5,000円
- ✅ 合計:約90,000円/月
⑨ 「払えないかも…」と思った時に知ってほしいこと
「月7万〜10万なんて無理!」と思った方へ。 ここが希望ポイントです。
グループホームには、負担を軽くする制度があります。
- 特定障害者特別給付費(家賃補助) 👉 国から月額1万円が家賃補助として支給されます(対象要件あり)。
- 自治体の家賃補助 👉 さらに市町村が独自に数千円〜数万円を上乗せ補助してくれる地域もあります。
- 生活保護の住宅扶助 👉 収入がない場合、生活保護を受給しながらグループホームに入居することも可能です。
👉 「お金がないから無理」と諦めず、まずは「私の収入だと、いくらで入居できますか?」とPSWや相談員に聞いてみてください。
🌈 まとめ
精神科グループホームは、「一人暮らしが不安な人」が安心して自立を目指すための“ステップアップの住まい”です。
- 共同生活が苦手なら「サテライト型」もある
- いきなりではなく「体験利用」ができる
- 国の補助や制度を使えば、障害年金の範囲内で暮らせることも多い
そして何より—— 「実家を出たい」と思ったあなたは、もうすでに一歩進んでいます。
焦らなくて大丈夫。 まずは「見学だけ」から、新しい暮らしのイメージを広げてみませんか?


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