#51 障害年金の「初診日」がわからないときどうする?
昔の受診歴が曖昧でも、あきらめなくて大丈夫

医療のヒント

「初診日って、そんなに大事なの?」

「昔すぎて、いつどこの病院に行ったか覚えていない…」

「病院名もあやふやだし、もう年金はもらえないのかな」

障害年金の申請を考え始めると、必ずと言っていいほど 👉 “初診日(しょしんび)” という言葉の壁にぶつかります。

しかも、 ・何年も前の受診で記憶がない ・引っ越しなどで何度も転院している ・学生時代の通院で、親が管理していた

などの事情があると、👉 「証明なんて無理、もう分からない…」 と申請を諦めてしまう方がとても多いのです。

まず、PSW(精神保健福祉士)として一番にお伝えしたいことがあります。 👉 初診日がすぐに分からなくても、そこで終わりではありません。あきらめなくて大丈夫です。

この記事では、 ✔ 初診日とは何か ✔ 分からないときの探し方 ✔ 病院がない・カルテがない時の裏ワザ をやさしく整理します。


① 初診日って何?

障害年金でいう初診日は、 👉 “今の病気の症状で、一番最初に医療機関を受診した日” です。

例えば、

  • 初めてメンタルクリニック(心療内科・精神科)に行った日
  • 学校の保健室からの紹介で受診した日
  • 「眠れない」「胃が痛い」と、最初は近所の【内科】を受診した日

精神科でなくても、「その症状の始まり」として受診していれば、そこが初診日になることがあります。


② なぜそんなに重要(シビア)なの?

障害年金では、👉 「この初診日に、どの年金制度に加入していたか」 が、その後のすべてを決定します。

  • 国民年金だったか、厚生年金だったか(これによって、もらえる金額が大きく変わります)
  • 初診日の前日までに、年金の保険料をきちんと納めていたか

この2つを判定するための「基準日」になるため、国(年金機構)もこの日付だけは非常に厳格に確認をします。


③ 「今通っている病院」が初診とは限らない

ここは非常に勘違いしやすい、大切なポイントです。

例えば、 ✔ 今はC病院に通って診断書を書いてもらう ✔ でも、最初はAクリニックに行き、次にB病院に転院した

という場合、👉 “一番最初のAクリニックを受診した日” が初診日になります。今のC病院の先生に「私が診た日が初診日です」と書いてもらうわけではないので注意が必要です。


④ よくある「わからないパターン」

現場の相談でも、以下のようなケースは本当に日常茶飯事です。

  • 昔すぎて何年のことか覚えていない
  • 当時の診察券などの資料が一切ない
  • 病院がすでに閉院している
  • 「カルテの保存期間(5年)が過ぎたので破棄した」と言われた

👉 こうしたケースは決して珍しくありません。あなただけではないので安心してくださいね。


⑤ 初診日を探す探偵テクニック(探す方法)

記憶がなくても、記録から探す方法はいくつかあります。家の中を宝探しのように探してみましょう。

  • お薬手帳や領収書: 昔の病院名や日付が残っていることがあります。
  • 障害者手帳の控え: 手帳を申請したときの診断書のコピーがあれば、そこに初診日が書かれています。
  • 健康保険の記録: 過去に加入していた健康保険組合や、マイナポータルで受診履歴(医療費通知)を確認できる場合があります。
  • 家族や友人に確認: 学生時代や若い頃の受診は、👉 自分より親や友人のほうが「あの日、病院に連れて行ったよ」と覚えているケース がよくあります。

⑥ 病院がない・カルテが破棄されている場合は?

「調べたら病院が閉院していた…」「電話したらカルテはもう無いと言われた…」 これもかなり多いです。でも、 👉 それだけで完全に不可能(不支給)とは限りません。

カルテがない場合、「受診状況等証明書が添付できない申立書」という書類を使います。 そして、当時の状況を知っている第三者(親族以外の友人、当時の職場の同僚や上司など)に、「確かにあの頃、〇〇病院に通院していると聞いていました」という証言(第三者証明)を書いてもらうことで、初診日が認められる救済措置があるのです。


⑦ 一人で抱え込まなくて大丈夫

初診日の証明は、過去をさかのぼるため 👉 障害年金の手続きの中で、最も労力がかかり、不安になりやすい部分 です。

でも、 ✔ 病院のPSW(精神保健福祉士) ✔ 年金事務所の相談窓口 ✔ 障害年金を専門にしている社会保険労務士(社労士)

など、一緒に過去の記録をたどり、証明の方法を考えてくれるプロがいます。 👉 決して一人で整理しなくて大丈夫です。


🌈 まとめ

障害年金の「初診日」は、手続きの入り口となる、とても重要なポイントです。 でも、

  • ✔ 昔のことで覚えていなくても珍しくない
  • ✔ 資料がなくても、別の方法で探せる・証明できる場合がある
  • ✔ 一緒に探してくれる相談先がある

ということを知っておくだけでも、「なんだ、プロに頼ればなんとかなるかもしれない」と、少し安心につながるのではないでしょうか。

「分からない=もう年金はもらえない」ではありません。 焦らなくて大丈夫です。PSWや専門家と一緒に、少しずつ過去の糸をほぐしていきましょうね。

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